海洋石油生産プラットフォーム向けのサンドブラスト装置の選定には、環境特性、安全性、効率性、耐久性を総合的に考慮する必要があります。主なポイントは以下のとおりです。
一. 機器選択要件
1. 防爆設計
機器はATEXやIECExといった国際的な防爆規格に準拠することが不可欠です。モーターや制御システムを含む電気部品は、防爆認証(例:Ex d、Ex e)を取得している必要があります。これは可燃性ガスの発火を防ぎ、壊滅的な爆発を防ぐために不可欠です。
2. 耐腐食性材料
装置本体は、316Lステンレス鋼または溶融亜鉛メッキ鋼で製造することが望ましいです。サンドブラストホースは、耐摩耗性と耐塩霧性の両方を備えている必要があります。例えば、ポリウレタンライニングと鋼線補強が施されたホースが適しています。
3. 環境適応性
機器は、高湿度、塩水噴霧、そして大きな温度変化を特徴とする過酷な海洋環境に耐えられる必要があります。IP65以上の保護等級が必要です。さらに、風や波の力にも耐えられるよう設計され、プラットフォームが振動した場合でも安定した動作を確保する必要があります。
4. 自動化とリモートコントロール
ロボット式サンドブラストアームなどの自動サンドブラストシステムは、非常に推奨されます。これらのシステムは、手作業による介入を減らし、作業効率を向上させることができます。さらに、圧力や研磨剤の流量などのパラメータをリアルタイムで監視するためのセンサーを統合する必要があります。
二.コア機器の選択 - サンドブラスト機の種類
1. 圧力供給式サンドブラスト機
0.7~1.4MPaの高圧で動作する加圧サンドブラスト機は、非常に効率的で、特に大規模な作業に適しています。ただし、適切に機能させるには大容量のエアコンプレッサーが必要です。
2. 真空回収サンドブラスト機
閉ループシステムを備えた真空回収型サンドブラスト機は、研磨廃棄物と環境汚染を最小限に抑えるのに効果的です。そのため、プラットフォーム上の限られたスペースでの作業に最適です。
3. 研磨材の選択
1. 金属研磨剤
スチールグリット(G25~G40)やスチールショットなどの金属研磨材はリサイクル可能で、高強度の表面処理を必要とする用途に適しています。
2. 非金属研磨材
ガーネットや酸化アルミニウムなどの非金属研磨材は、火花発生のリスクがありません。しかしながら、これらの材料を使用する場合は、研磨材回収の複雑さを考慮する必要があります。
四.サポート機器
1. エアコンプレッサー
オイルフリースクリューエアコンプレッサーの使用を推奨します。最低空気供給能力は6m³/分です。実際の供給能力は、使用するスプレーガンの数によって異なります。
2. 除塵システム
バッグ型構造とHEPAフィルターを備えた防爆型集塵機は不可欠です。これらのシステムは、安全で清潔な作業環境を確保するために、OSHA(労働安全衛生局)の粉塵基準に準拠する必要があります。
五. 安全と環境保護
1. 安全対策
静電気による危険を防止するため、機器は適切に接地する必要があります。サンドブラストエリアにはガス検知器(LELモニタリング用)を設置する必要があります。さらに、すべての作業員は安全確保のため、空気供給式呼吸器(SCBA)と滑り止め・帯電防止機能を備えた作業服を着用する必要があります。
2. 環境保護要件
研磨材の回収率は90%以上である必要があります。廃棄研磨材はIMDGコードに従って処分する必要があります。排水については、海洋生態系への悪影響を防ぐため、排出前に沈殿とろ過を行う必要があります。
結論として、オフショアプラットフォームのサンドブラスト装置においては、安全性と防爆性能が最も重要です。同時に、効率性と環境保護も軽視してはなりません。作業エリアの規模、コーティングの仕様、プラットフォームの状態など、具体的な作業要件に基づいて、加圧供給式または回収式のいずれかを選択することをお勧めします。装置の長期にわたる信頼性の高い運用を確保するためには、定期的なメンテナンスとオペレーターのトレーニングも不可欠です。
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投稿日時: 2025年7月17日